家づくりにかける費用を圧縮するためには、
土地や外構の費用を圧縮すると共に、
家の費用も圧縮しなければいけません。
しかし、家の費用の圧縮は、
以下の3つの理由から以前に比べて難しくなっています。
1つ目が、建てる家の基準が
以前に比べて格段に上がったこと。
つまり、耐震や断熱などの基準が上がったことによって
建築コストが上がったということですね。
2つ目は、脱炭素&戦争による原油高にともなって
原材料費が高騰してしまったことです。
かつ、おそらく建築費はさらに高騰し、
かつ高止まりするのではないか?
と言われています。
そして厄介なのがこの3つ目。
SNSの普及によって
欲求に歯止めが効きにくくなったことです。
なんせキラキラ投稿が主体であるインスタグラムには、
憧れのアイデアが無数に投稿されているわけですからね。
そんなわけで現在の建築事情としては、
コストを下げるどころか
逆に以前に比べてだいぶとコストが上がってしまっている
というわけですね。
おはようございます。
甲府不動産の榊原です。
ゆえ、弊社では
このプラス地獄の中から抜け出すために、
マイナス手段をお伝えすることで
不用意な建築コストの上昇を防いでいるわけですが、
その手段は大きく2つのカテゴリーに分かれます。
1つが、部材点数を減らすこと。
そしてもう1つが家の面積を減らすことです。
もちろん、後者を実現すれば
必然的に部材点数は減るので、
後者は前者の意味も含んでいるのですが、
ここでお伝えする前者は面積とは関係のない部材なので、
あえて分けてお伝えさせていただくことにします。
では今回は、前者について。
✔️無意識に増やしてしまう2つの部材
家という買い物は、
他の買い物と違って
1つ1つの商品に値札がつけられていません。
ゆえ、価格を意識することなく知らず知らずの間に
コストがアップする言葉をたくさん発してしまいます。
例えば、家の中のドアの本数です。
一般的に使用されている
高さが2mのドアなら約3万円、
弊社が標準で使用している
高さが2.4mのドアなら約4万円が
ドア1枚あたりに必要なのですが、
設計の段階でこの価格を知っている方は
まずいないと思います。
ゆえ、至る所に収納をつくっては
その全ての箇所にドアを設置していこうとします。
また、収納を通り抜ける動線が
今や当たり前となりつつありますが、
通り抜けるということは
入口と出口が別々になるということなので、
必然的にドアの本数は増えることになります。
さらに、家の中に廊下が多くなれば、
これもまたドアを増やす原因となります。
部屋から部屋へと移動するのに、
一旦廊下に出るとなれば、
その分ドアが余分に必要となるからです。
そんなわけで、
知らない間にドアがたくさん出来、
結果、コストを押し上げてしまうというわけですね。
イメージとしては、
1本あたりのコストが高いハイドアを
数を抑えながら設置したお家と、
1本あたりのコストが安い普通のドアを
数を意識することなく設置したお家では、
全然コストが違うという感じですね。
一例を挙げると、
4万円×10本=40万円(ハイドア)
3万円×20本=60万円(普通のドア)
という感じですね。
そして、ドア同様に
無意識に増やしてしまうもう1つの部材が窓です。
窓が少ないと暗い気がするし、
風通しも悪そうな気がするからです。
また、それに加えて、
親や知人といった周りの人たちが
窓はたくさんつくるように
アドバイスをしてくれるからです。
しかし、実際のところは、
家の明るさは窓の多さに比例しません。
なぜなら、どれだけ窓をつくっても、
ほとんどの家がカーテンによって
光を遮断してしまっているからです。
ゆえ、本質的には
光を遮断しない窓をつくることの方が
よっぽど大事だったりするんですよね。
闇雲に窓をたくさんつくるのではなく。
で、カーテンがいらない窓を中心につくることが出来れば、
窓そのものの本数を格段に減らすことも出来るし、
カーテンという部材までも同時にカットすることが出来ます。
おまけに窓が減れば、
耐震性もアップするし、断熱性もアップするし、
家具のレイアウトの自由度も上がるし、
コンセントの数も増やせるし、
窓掃除の手間も減るし、戸締りの心配も減るし、
外壁も汚れも減るし、収納もより多くつくれるし、
と良いことだらけですしね。
カーテン掃除もしなくて良いですしね。
そんなわけで、
間取りを考える時には、
ドアと同様に窓についても
真剣に考えていただけたらと思います。
おそらく窓のコストだけで2〜30万円、
カーテンまで入れると合計5〜60万円ぐらい、
それに加えてシャッターも必要なくなれば、
さらに2〜30万円ぐらいコストが圧縮出来るし、
先程のドアも加えるとさらに2〜30万円ほど、
つまり合計100万円ほど
コストが変わってくるかもしれないので、
ぜひ意識しながら家づくりを行ってみてください!
では、次回は面積カットについて
具体的にお伝えしていきたいと思います。
それでは、、、